【飯能】土日祝限定!元割烹料亭の歴史を紡ぐ「畑屋」で、五感で味わう極上かき氷体験

グルメ

夏のまぶしい日差しや、お散歩途中の心地よい疲労感を癒やしてくれる極上のスイーツといえば「かき氷」。埼玉県飯能市に、週末(土日祝)だけひっそりと暖簾を掲げる、息をのむほど風情豊かな空間があります。お店の名前は「畑屋(はたや)」。明治時代から続く歴史の語り部でもあるこの建物で、地元の恵みを凝縮した極上のかき氷に出会ってきました。

織物と材木の街・飯能の栄華を今に伝える「畑屋」のいわれ

飯能駅から徒歩約8分、飯能銀座商店街の裏手へ一本入ると、時代劇のセットに迷い込んだかのような美しい木造建築が姿を現します。それが「畑屋」です。畑屋の創業は1902年(明治35年)。元々は地域の旦那衆が夜な夜な集う高名な「割烹料亭」として産声を上げました。当時の飯能は、江戸(東京)と秩父を結ぶ交通の要所であり、周辺の山々から切り出される「西川材(木材)」や、地域を支えた「織物」の集積地として凄まじい活気に満ちていました。経済的に潤った商人たちが芸妓を呼び、夜通しお座敷遊びに興じたことで、この界隈には華やかな「花街(かがい)」が形成されたのです。現存する大通りの裏手に佇む木造三階建ての建物は、まさにその大正時代の花街の繁栄を象徴する近代和風建築です。のちに時代が移り変わり、店主の父親の代からは「鰻専門店」として地元で長く愛されてきましたが、2022年に一度その歴史の幕を閉じました。しかし、「この貴重な建築を閉ざしたままにしたくない」という現店主の横川一郎さんの強い想いから、2024年春、週末限定のかき氷・甘味処として鮮やかに生まれ変わったのです。

おすすめメニュー!こだわりが詰まった2大かき氷

畑屋のかき氷は、奥秩父の雪解け水で作られた純氷を使用しており、頭がキーンとならない驚くほどふわふわで繊細な口溶けが特徴です。

1.「白いかき氷」(1,300円)

その名の通り、真っ白で美しい球体のようなビジュアルが目を惹く看板メニューです。氷の表面を覆うのは、まろやかなカルピスヨーグルトのエスプーマ(泡シロップ)。一口食べ進めると、氷の中から「粒あん」「豆かん」「黒みつ」が次々と顔を出し、まるで冷たい和のあんみつを食べているかのような贅沢な構成になっています。

2. 「たてる抹茶の氷」(1,600円)

本格的な和の趣を体験したい方にぴったりなのがこちら。器には、たっぷりの粒あん、もちもちの白玉、そして爽やかに香る柚子皮がトッピングされています。注文すると、なんと茶せんと一緒に狭山抹茶「明松(きわまつ)」が運ばれてきます。「自分自身で抹茶を点てて、その点てたての濃厚な抹茶をかき氷に回しかける」という、他店では味わえない体験型のメニューです。

知るともっと美味しい!畑屋のかき氷の「粋な楽しみ方」

畑屋でおやつタイムを過ごすなら、ただ食べるだけでなく、随所に散りばめられた歴史のディテールに注目すると感動が倍増します。* すだれ越しに差し込む光とお座敷の空間を楽しむ店内に一歩足を踏み入れると、太い梁や使い込まれた柱が静かに呼吸しています。お座敷の席に座り、窓のすだれ越しに優しく差し込む光を眺めているだけで、大正時代にタイムスリップしたかのような静寂で心地よい時間を過ごせます。

「別添えシロップ」で自分好みの味を紡ぐ

「白いかき氷」には、地元の名産である狭山茶の「深蒸し煎茶」「深炒りほうじ茶」「狭山和紅茶」という3種類の特製みつ(シロップ)が別添えで提供されます。まずは何もかけずにエスプーマの爽やかさを味わい、その後、3種のシロップを少しずつかけながら、お茶の濃厚な香りと渋みの変化をグラデーションのように楽しむのが通の食べ方です。

お皿と「お新香」に隠された歴史を味わう

かき氷の器を受け取ったら、ぜひその「器」にも注目してください。実は、かつて割烹料亭だった時代に使われていた本物の盃などが器として再利用されています。さらに、すべての箸休めとして添えられている小皿の「お新香(ぬか漬け)」は、かつての鰻専門店時代から何十年も受け継がれてきた秘伝のぬか床で漬けられたものです。かき氷の心地よい甘さと冷たさのあとに、この伝統の塩気を含んだお新香を挟むことで、最後まで飽きずに美味しくいただけます。

週末の飯能まちなか散策のゴールに

畑屋は現在も、土曜日・曜日・祝日だけの限定営業となっています。平日は店主が会社員として働きながら、週末にこの場所を守り続けているというストーリーを知ると、スプーン一杯のかき氷がさらに愛おしく感じられます。近くの天覧山ハイキングや吾妻峡の散策、飯能のレトロモダンな建築巡りを楽しんだあとの終着点として、これほど贅沢なご褒美はありません。大正時代の羽ぶりの良い旦那衆に思いを馳せながら、特別な週末のひとときを「畑屋」で過ごしてみてはいかがでしょうか。

店舗情報*

  • 店名:畑屋(はたや)
  • 住所:埼玉県飯能市仲町21-16
  • 営業日:土曜日・日曜日・祝日*
  • 営業時間:11:00 〜 18:00(L.O. 17:00)
  • 公式SNS:最新のメニューや季節ごとの限定氷の情報は、お出かけ前に必ず [畑屋 公式Instagram](https://www.instagram.com/hatayapr/) をご確認ください。

タイトルとURLをコピーしました