50代 考えておきたい親の葬儀② 母の場合

大人の暮らし
写真:annie-spratt by Unsplash

介護はたった4カ月

 父の死後私は引っ越しをして母と同居をはじめました。家事を私が請け負うことで体が楽になったと喜んでいた母はもともとアクティブな人でその当時もピアノ教室と水泳教室に通っていました。年齢のわりにはシャキッとしてスタスタ歩く元気なおばあちゃんです。同居からちょうど1年くらいでコロナが流行りはじめ緊急事態宣言が出ました。その自粛期間中に母が胃の具合が良くないと言うので近所の内科で診ていただくと「紹介状を書くので今日中に受診してください」と言われて大きな病院を受診しました。救急外来で診ていただきすぐに入院となりました。さまざまな検査の結果末期のガンであることがわかりました。母はそこからあっという間に弱り私は介護の生活になりました。そして4カ月後母は希望どおり自宅で亡くなりました。

父の時と同じ家族葬で

 父の葬儀で家族葬を経験していたため今回も迷わず同じ形式で行うことにしました。以前お世話になったC社へ連絡するとすぐに近くの葬儀社の方が駆けつけてくださいました。前と同じ「1日葬」でお願いをすることにしました。1日葬はお通夜のない葬儀だけのプランです。そして以前母が希望していた通りに祭壇のお花は菊をはずしてもらいピンク、オレンジ系でまとめて数も増やしていただくことにしました。参加人数が7人だと伝えると葬儀社の方から思いがけない提案がありました。自宅で葬儀を行わないかというのです。そんな事ができるものなのかと思いましたが玄関脇の8畳の和室で充分だというお話。姉妹で話し合い自宅から葬儀を出すことに決めました。

自宅から葬儀を出す

 葬儀前日、担当の方たちが来られて会場準備が始まりました。会場になる8畳間は本棚が1本あるだけでほとんど物は置いていない状態でした。壁と窓際は白い布で覆われ、その前に棺が運び込まれました。棺のサイドと前面をたくさんの花で飾って整えます。両脇に遺影やお焼香のための台など。中央にはお坊さんが座る椅子が設えてあります。私たち参列者は自宅にあった折りたたみの椅子を出して座ることにしました。会場準備が終わると担当の方が「今晩は故人様とゆっくりお話ください」と言ってくださり急遽お通夜の真似事をすることにしました。お寿司を取り、家族で集まって思い出話をしながらいただきました。

 当日は葬儀開始時間の前にお坊さんが到着され、リビングで一服していただいたあと葬儀が始まりました。滞りなく進み棺を沢山の花で一杯にして蓋を閉めました。その後火葬場へ移動し、火葬が終わるのを待ちます。父の時は待つ間に精進落としをいただきましたが今回はコロナ禍ということもあり、お茶だけで待ちました。火葬が終わりお骨を納めて帰宅したあと簡易的な段ボールの祭壇に骨壺を安置しました。

自宅葬にかかった費用

1日葬基本料金  339,900円 税込

火葬料金   50,000円 非課税

火葬場控室   11,000円 税込

祭壇花追加   132,000円 税込

リピーター割引 22,000円 税込

合計税込   510,900円

この中で祭壇のお花の追加は母の遺志です。だいたい基本のお花の倍くらいの量になりました。リピーター割引は以前同じ会社で父の葬儀を行ったことがあったための割引です。この他にお坊さんへのお礼として50,000円を包みました。

とても良かった自宅葬

 まさか自宅から葬儀を出せるとは思ってもいなかったのですが今回自宅葬を行ってみてとても良かったというのが一番の気持ちです。母も自宅で看取ってほしいとは希望していましたが、葬儀まで自宅から出すとは思っていなかったと思います。家族としては余計な移動の負担がなかったのも良かったのですが、本来1日葬だったはずが自宅葬にしたことで思いがけずお通夜のような形式も取れたことで心からお別れ出来たことが何よりも嬉しく満たされました。

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